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重粒子線治療の対象となる症例


 重粒子線はがん病巣に集中して照射できることから、進行していない限局したがんの治療に適しています。また、がんの周りに重要な臓器や放射線に弱い組織のある場合に、それへの照射を避けることのできる強力な治療法と考えられています。

 この治療法は、不規則に運動する胃や袋状・管状の臓器は、がんの狙い撃ちが困難であったり、臓器に孔を開ける危険性があるため、適応は不向きです。また、白血病のような全身に広がったがんや広く転移したがんにも適応は不向きです。

 現在(独)放射線医学総合研究所(放医研)で行われている重粒子線治療の効果が期待される適応部位は下の図に示すとおりです。



高度先進医療の対象となっている部位 臨床試験中の対象部位
 @頭頚部腫瘍・頭骸底・眼球の腫瘍  @脳腫瘍
 A肺がん(非小細胞がん)  A中枢神経腫瘍
 B肝がん  B食道がん
 C骨・軟部肉腫  Cすい臓がん
 D前立腺がん部腫瘍  D子宮がん
 E直腸がん術後再発

この分類は、がん腫瘍の進行程度にもよりますので、詳細は放医研の病院にお問合せください。


  重粒子線治療の適応条件
  @がんであることをきちんと予告されていること
   ・患者自身ががんであることを認識していること
   ・悪性の腫瘍であること(良性の腫瘍は対象とはなりません)
  A転移がないこと
   ・広範な全身転移は対象となりません
  B過去に放射線治療を受けたことがないこと
   ・治療を受けた部位と異なるばあいは治療の対象になることがあります。
  C年齢制限の部位があります
   ・骨・軟部組織の腫瘍は14歳以上が対象となります。
   ・頭頚部腫瘍は15歳以上が対象となります。

  重粒子線治療が適用されない疾患例
  ・白血病など、全身に広がっているがん
  ・胃がん、大腸がんなど、蠕動運動を伴う臓器の疾患
  ・乳がんなど、すでに他の良好な治療法が確立しているがん
  ・全身に転移してしまったがん